タングステン電極棒 研磨方法の極意 溶接「虎の巻」ニュース Vol.7

こんにちは。ご愛読ありがとうございます。溶接「虎の巻」ニュースも早くも第七回となりました。第一回よりずーっとTIG溶接に関する記事が続いていますね。そろそろ違う話題に移らないといけないのかなって考えてもいますが、熱心な感想を書いてきてくれる方や、研磨角度とアークの関係について質問をしてくれた方を思い浮かべると、どうしても深く掘り下げて力の入った記事になってしまいます。
前回は、良い溶接をするためには、専用のタングステン電極棒研磨機を使って、タングステン電極棒の先端の管理をきちんとすること=つまり、面粗度を高めてやることが大切であるとお伝えしました。そして、薄板にはアークの広がる鋭角に尖らせた研磨が向いており、高速溶接や、深い溶け込みを得るためには、鈍角に研磨した方が良いってことでしたね。
★ここがポイント

溶接情報TIG編 その七

実力のあるタングステン電極棒研磨機を使ってタングステン電極棒を理想どおりに研磨すると、びっくりするほど良好な溶接が実現します。ここで、ほとんどの人が知らないまさに「虎の巻」のテクニックを伝授します。

タングステン電極棒 研磨方法の極意

toranomaki0702 集中したアークによる深い溶け込みと良好なアークスタ ートの両方の効果を得るには、左記の図のように二段円すい型に研磨すること、つまり最初に鋭角に研磨し、研磨面積が広くとることによるアークスタート性を確保した上で、先端を鈍角に再研磨することで集中したアークが発生します。このようにするとアークの集中性とアークスタート性の両方を得ることもできます。

極意その1 深い溶け込みと良好なアークスタートには、二段円錐研磨

toranomaki0701 アルミ溶接の時などフィラーワイヤーを挿入する時は、タングステン電極棒の先端をフラットにするとアークが柔らかくなるため、フィラーワイヤーがすっと入りやすくなります。これも覚えておくとためになる「虎の巻」のテクニックです。

極意その2 アルミ溶接のフィラーワイヤー挿入には、先端切頭研磨

タングステン電極棒の先端管理が重要だといい続けてきたのは大げさではありません。機械加工業界では、ドリル研磨機の使用は常識となっています。手でドリルを正確に研磨できる「職人さん」もほとんどいません。誰が研磨しても同じ条件の溶接ができるようにすることは、品質管理の第一歩です。まして、自動溶接を行う場合には、タングステン電極棒研磨機は必需品です。

タングステン電極棒研磨機にはいろいろな機種が発売されております。いろいろな機種を使ってみましたが、実力に驚いたのが、前号でも紹介したNEUTRIXです。使いにくい研磨機が多い中、使い勝手がいいのが嬉しいです。何よりこれを使うと良いアークが得られます。研磨粉が飛び散らない構造となってます。

ところで、平成18年4月より国内大手のパナソニックブランドで、トリタンの発売を中止したのをご存知でしょうか。また、もう一方の雄ダイヘンでもトーチ標準付属のタングステン電極棒がセリタンに変更されています。

次号では、非放射性で性能も抜群に良いタングステン電極棒をご紹介したいと思います。
*平成21年6月 文部科学省でウラン又はトリウムを含む原材料、製品等に関する安全に関するガイドラインが策定されました。

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/06/1279520.htm

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