タングステン電極棒の先端の先端形状の管理 溶接「虎の巻」ニュース Vol.6
こんにちは。溶接「虎の巻」ニュース第六回のスタートです。何ヶ月か前のことですが、食事をしながらテレビを見ていたら、吉本興業の村上ショージさんが吉本興業に入る時、特技は何かって面接の時に聞かれて「溶接です」って答えて合格したって言っていました。そして入社して割とすぐに舞台の仕事をもらって喜んでいた時に支配人?から与えられた仕事が、舞台の手すりの補修仕事だったそうです。手すりを被覆アーク溶接棒で修理したって言っていました。そういえば、村上ショージさんのことは、私が高校受験の勉強をしながら、MBSヤングタウンを聞いていた頃から知っていました。MCは明石家さんまさんで、ショージさんも今と変わらぬギャグを飛ばして滑っていたのを思い出します。村上さんって本当に面白い方です。アーク溶接の出来るお笑いタレントさんがいてもいいですよね。古い話でごめんなさい。
前回は、ベルトグラインダー等でタングステン電極棒を研磨するのは、二つの大きな問題がありますって説明しました。
★ここがポイント
溶接情報TIG編 その六
タングステン電極棒の先端の先端形状の管理は、高品質溶接をする時には欠かせません。前回説明したように、溶け込みを安定するための研磨角度と、研磨面が安定した良好な面粗度を得るためには、専用のタングステン電極棒研磨機が必須となります。
| 研磨方法 |
電極研磨機 |
グラインダ |
ベルト(研磨布) |
| 形状 |
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| 状態 | 先端の理想的な形状 | 先端部の面粗度が荒い | 先端部の円錐が膨らむ |
| 溶接への影響 | 良好な溶接結果 | 先端が溶け落ちやすく、アークが不安定 | ビードの蛇行や融合不良 |
タングステン電極棒の先端をどのようにすればよいかといいますと、狙った通りのアークを繰り返しだせるように、同一角度で研磨した同じ種類のタングステン電極棒を用意しておく必要があります。
電極を鋭角に研磨すると
鋭角に研磨されたタングステン電極棒からは、電極先端から広がったアークが発生しますので、1㎜以下の薄板溶接の時に使うと裏に焼けが出にくくなるのでおすすめです。
また、アークスタートは、研磨した面積にが大きい方が良くなるので、低い電流を使う薄板溶接のときには、鋭角研磨がアークスタートの良好性という面からも有利となります。低い電流になるとアークスタートも悪いですしね。
電極を鈍角に研磨すると
深い溶け込みを得たい時や、高速溶接を狙うのであれば、アークの集中する鈍角研磨がおすすめです。また、裏波溶接を行う時にも45度~60度位の鈍角に研磨した方が溶け込みが深くなるため綺麗な裏波がでやすくなります。
電極先端部の形状と溶接への影響
研磨面の面粗度が悪いと、図のようにアークが狙った溶接線から外れたり、アークの這い上がりによる溶け込み不足といった問題も生じてしまします。また、電極棒の先端の偏消耗は、タングステン電極の巻き込みによる深刻な溶接欠陥の原因ともなり得ます。
| アークの這い上がり :アークが這い上がると、溶け込みが不足する | ![]() |
| アークの偏り:ビードの蛇行 | |
| 先端の偏磨耗:先端部の溶け落ち | ![]() |
百聞は一見にしかずといいますが、一度専用のタングステン電極棒研磨機で正確に研磨された電極棒を使うと、もう後戻りはできません。正確なアークで溶接すると自分の腕が上がったように感じます。なにより、狙ったとおりの場所にアークが飛ぶため、気持ちが良く溶接ができます。

